【コラム】NFTはDeFiにどう作用する?

こんにちは、薬学生です。本日は、DeFiとNFTの相乗効果についてのお話です。こちらの記事は、Polygonが掲載した記事を和訳したものになります。他でもないPolygon自体がこうした考察記事を書いていたので、しっかり内容を理解しようと思って、今回こちらの記事を書きました…

目次

はじめに

こんにちは、薬学生です。

本日は、DeFiとNFTの相乗効果についてのお話です。

こちらの記事は、Polygonが掲載した記事を和訳したものになります。他でもないPolygon自体がこうした考察記事を書いていたので、しっかり内容を理解しようと思って、今回こちらの記事を書きました。

Polygonのツイート 2022/04/08

なお、NFTとDeFiの関わりについては、この記事を書いている4月9日にイケハヤさんがちょうどVoicyで紹介しておりましたので、気になる方はこちらも聴いてみてください。無料で誰でも聴くことができます。

イケハヤさんのVoicyに関するツイート 2022/04/09

本文

ブロックチェーン技術の実世界での活用事例といえば、分散型金融(DeFi)と非代替性トークン(NFT)がWeb3の中心的存在として知られています。 しかし、これらの活動は直近のピークから低下しており、新しい成長を促す鍵は、DeFiとNFTの掛け合わせにあるのではないかという疑問が投げかけられています。

この2つの市場の違いは大きいのですが、相乗効果を生み出すヒントが隠されているのです。DeFiプロトコルは、金融レゴブロックのように、開発者が自由に新しいサービスを組み立てることができますが、それを構築するための資産のセットは有限です。NFTはチェーン上のあらゆるものを表すことができますが、流動性が低く、値付けが困難です。

NFTには、DeFiにすぐにでも適用できる特性があります。以下はその例です。

  1. NFTは非代替性があり、本質的にユニークであるため、DeFiにおいてよりパーソナライズされた特定のポジションを提供することができる。
  2. NFTは、その有用性と希少性に由来する価値を持っています。DeFiのプロトコルは、特定のNFTリリースの希少性と有用性を微調整して、NFTの売り出し価格を好きなように設定することができます。その後の価格は自由市場に委ねることが可能です。
  3. NFTを組み込むことで、ネイティブプロトコルトークンからガバナンスパワーの価格を切り離すことができます。プロトコルXが、ガバナンスの提案に投票するために必要なNFTのコレクションをリリースしたとします。ネイティブXトークン保有者はプロトコルフィーの80%を受け取ることができ、NFT保有者はガバナンス提案の投票権を保有し、プロトコルフィーの20%を受け取ることができるように設計します(訳者注:ネイティブXトークンはガバナンストークンではないため、投票権はNFT保有者のみが有します)。これにより、ネイティブプロトコルトークンの完全希薄化後評価額(FDV)が、そのプロジェクトの正確な評価額を反映するようになります

通常のトークンをステークして、ガバナンストークン(またはveトークン)を受け取ることは、すでにCurveが先駆的に行っている一般的な方法です。しかし、これはステークされたトークンが市場で流通しないため、価格を人為的に釣り上げるものです。また、ステークされたトークン総量に大きく左右される市場を作り出してしまいます。

トークンがどれくらいの期間ステークされるかを予測するのは難しいため、このガバナンスプロセスをNFTで分離することにより、トークン価値の透明性を高めることができます。さらに、特定のプロトコルを単に利用したい人と、プロトコルのメカニズムの改善(ガバナンス)に積極的な関心を持つ人の市場を分離することができます。このアイデアは、NFTとveTokenの両方を使用したハイブリッド形式のガバナンスを実施するために拡張することができます。

  1. NFTは簡単に取引できるため、プロトコルトークンをveトークンのためにロックしなければならないことから生じる非流動性を取り除くことができます。veトークンのためにトークンをロックする代わりにNFT を使用することで、veトークンの流動性バージョン(訳者注:veトークンの流動性?LP?veトークンは基本的に送金不可能だと認識していたため正確な意図は分かりません)の必要性がなくなります。
  2. NFT は、プロトコルのゲーミフィケーションを可能にします。GameFi を駆使してビデオゲームを開発しなくてもNFT を組み込むことで、一般的な DeFi プロトコルは、主なユースケースにメリットをもたらすゲーム的側面を獲得することができます。

そして、すでに現実の世界で重要な使用例がいくつかあります。一つは、最近の101体のCryptoPunksを担保にした800万ドルのローンに代表されるように、NFTを担保として使用することです。もう1つは、イールドファーミングです。流動性プロバイダーが提供したい価格帯を選択できるUniswap V3では、各プロバイダーの独自のポジションを表すNFTを発行しています。またDuality Financeのようなプロトコルでは、すでにNFTのLPポジションをローンの担保として受け入れています。

このトピックに関するより詳細な記事はこちらでご覧いただけます。また、より広範なPolygonエコシステムを探求し、ブログで最新情報を入手することもできます

おわりに

いかがだったでしょうか。個人的にはまだ、NFT✖️DeFiの未来の姿がどのようになっているのかは分からないな〜と思いました。また、FDVがプロジェクトの正当な評価額を示すことの代償として、トークンがロックされなくなることにより、大きな売り圧が生まれやすくなることが想定され、プロジェクト側からするとそのメリットがデメリットよりも大きいのかなど、考えなければならないことはまだまだある印象です。

今後もDeFiの成長から目が離せませんね!それではまた〜!

※なるべく読みやすいように意訳などをしておりますので、もし間違っているところがありましたら、Twitterなどでご連絡いただけると助かります。

【エアドロップ】小ワザ・便利サイトまとめ

こんにちは、薬学生です。みなさん、エアドロップに参加しているでしょうか?おそらく、ほとんどの方が一度は参加したことがあるのではないかと思います。私自身、これまで数多くのエアドロップに参加してきました…

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はじめに

こんにちは、薬学生です。

みなさん、エアドロップに参加しているでしょうか?おそらく、ほとんどの方が一度は参加したことがあるのではないかと思います。私自身、これまで数多くのエアドロップに参加してきました(ちゃんと数えていませんが、単にリツイートするものを含めると100回以上参加しているかもしれません)。

今回は、そんなクリプト界隈ではお馴染みのエアドロップやギブアウェイの小ワザや便利なサイトを紹介したいと思います。

エアドロップ(ギブアウェイ)
SNSのフォロー・ツイートなどのタスクをこなすことで、抽選で賞品が当たるイベントのこと。賞品として、トークンやNFTそのものが当たる場合や、トークンやNFTのホワイトリスト(優先購入権)が当たる場合がある。

ユーザー辞書の利用

まず、特にスマホでエアドロに参加する方にオススメなのが、ユーザー辞書を利用して、ウォレットアドレスやSNSのユーザー名を登録する方法です。

ユーザー辞書のツイート 2022/03/21

詳しい操作方法は上記のツイートで紹介していますので、ここではプラスアルファのワンポイントアドバイスを紹介しておくと、文字数が少なく、普段使わない文字列で登録することをオススメします

どういうことかと言いますと、もし「ウォレットアドレス」と登録すると、毎回ウォレットアドレスと入力しないと予測変換に出てこないため、結構手間になってしまいます。

では、「アド」と登録したらどうなるかというと、たしかにすぐ予測変換に出てくるのですが、「アドベンチャー」や「アドバイス」と入力したいときに、ウォレットアドレスが表示されて使い勝手が悪くなります

この2つの問題点を解決するためには、文字数が少なく、普段使わない文字列が適しています。例えば、「うぉあ」(ウォレットアドレスから着想しました笑)だと、普段打つことがないため気にせず使えるし、比較的忘れにくくて便利です。

リツイートの小ワザ

エアドロの条件として、以下のようにツイートのリツイートがタスクに含まれていることがよくあると思います。

ただ、多数のエアドロに参加しようとしたらリツイート数が増えてタイムラインの見栄えが悪くなってしまいますよね?

人によってはエアドロ用のアカウントを作成してそのアカウントで参加している方もいると思いますが、その場合当選結果がメインのアカウントのタイムラインに流れてこず、自ら当選結果を確認しに行く必要があり、それはそれで手間だと感じます。

そこで使える小ワザですが、引用リツイートを利用することで、タイムラインに表示させずにリツイートをすることができます。具体的には、結局サブアカウントを利用する方法にはなるのですが、引用リツイートの本文先頭に「@サブアカウント名」と入れてツイートすることで、メインアカウントとサブアカウントの両方をフォローしているユーザー以外のタイムラインには表示されなくなります

ただ、もちろんエアドロをホストする側からすると、自身のプロジェクトを拡散してくれる見返りとしてエアドロをしている訳ですので、適度にこの小ワザを利用しましょう。

また以前記事でも解説しましたが、基本的にエアドロップは知り合いに紹介した方が当選確率が上がりやすくなる仕組みとなっていますので、リファラル制度がある場合は、積極的に拡散することがプロジェクトとユーザー個人、両者の利益となるためオススメです。

エアドロお役立ちサイト

そのこさんTwitterで流れているエアドロの情報を一覧化して表示するサイトを開設してくださっています。

エアドロの一覧化に関するそのこさんのツイート 2022/01/11

サイトを見ていただけると分かるのですが、デザインが綺麗で見やすく、エアドロの情報を「人気・新着・もうすぐ(締切間近)・終了」と絞り込みや並び替えをかけてチェックすることができます

またこちらのサイトでは、メジャーなローンチパッドのIDO参加に必要な資金額や、過去のローンチ実績(ROI)をリアルタイムで確認できます。こちらもかなり見やすく便利ですので、一度チェックすることをオススメします。

GleamがBANされた時の対処法

エアドロでよく利用されるGleamですが、利用しているネット回線や利用頻度によってはBANされてしまうことがあります。過去に実際にBANされたときに実施した対処法を以下の記事にまとめていますので、BANされた時はチェックしてみましょう。

おわりに

以上、エアドロップの解説でした。エアドロなんてそんなの当たらないと思う方もいるかと思いますが、私自身、数回エアドロに当選したことがありますし、時間的に余裕があるのであれば、参加して損することはないと思っています。

ただ、もちろん当選確率や当選した時の見返り(最近はホワイトリスト(優先購入権)が多いです)を見て、参加するメリットがあるかどうかを見極めることも大事です。

もし、まだ一度も参加したことがないという方がいましたら、ぜひそのこさんのサイトから気になるエアドロップを見つけて参加してみてください〜!

【考察】今後のDAOの成長にはAIが必須?

こんにちは、薬学生です。本日は、DAO(Decentralized Autonomous Organization:分散型自律組織)についてのお話です。最近、CoinDeskの記事を読むようにしているのですが…

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はじめに

こんにちは、薬学生です。

本日は、DAO(Decentralized Autonomous Organization:分散型自律組織)についてのお話です。

最近、CoinDeskの記事を読むようにしているのですが、先日以下のDAOに関する考察記事を見かけました。CoinDeskは日本語版サイトもありますが、こちらの記事は日本語訳されていませんでした。そのため今回は、こちらの記事を和訳しつつ学習しましたので、皆さんにも和訳をご紹介いたします。

CoinDeskのツイート 2022/03/19

イントロ

分散型自律組織(DAO)は、大勢の人々が自律的に意思決定を行うことを可能にして、すでに世界を変えつつあります。ブロックチェーン技術によって実現したこれらの組織は、従来、公共・民間組織の戦略策定・監督を実施してきた中央集権的な経営陣の必要性を排除しつつあります。

しかしDAOには、その最も重大な脆弱性を修正できるような変化が必要なのかもしれません。現在のDAOモデルは人間が運営しており、その結果、DAOの判断に誤りが生じやすいです。人工知能(AI)の利用はそうした誤りをなくし、DAOをより効果的なものにすると思います。

DAOとは

DAOは、透明性のあるコンピュータプログラムとしてエンコードされたルールをベースとした組織です。DAOは、その組織のメンバーによってコントロールされ、分散化されています(現在の形態では半中央集権的ですが)。組織のルールはコードに埋め込まれているので、管理者は不要です。DAOは、従来の組織に存在する官僚主義や階層のハードルを排除します。

DAOの台頭は、インターネットユーザーが長年抱いてきた“どうすれば信頼できる環境で価値を交換できるのか?”という疑問に起因していると言えるでしょう。ブロックチェーン技術の出現により、信頼できる取引や価値の交換の自動化が実現し、世界中のインターネットユーザーが共通の目標を達成するために安全かつ効果的な方法で組織化できるようになりました。

金融取引やDAOのルールはブロックチェーン上に記録されるため、第三者機関を介する必要がなく、スマートコントラクトを通じて取引を簡素化できます。

DAOはガバナンストークンを採用しており、多くの場合、保有者に議決権として利用されます。ほとんどの場合、これらのトークンを通じて、プロトコルの分散的なガバナンス、あるいはトークン自体のガバナンスを行います。

DAOの台頭

2021年は、DAOが広く一般に認知されるようになった年でした。それまでは、DAOは投資、慈善事業、資金調達などいくつかの目的を担っていましたが、いずれも小規模なものでした。

昨年の大規模な成長により、DAOに参加する人は現在、全世界で約100万人に達しています。ConsenSysによると、主要な20のDAOを合わせると、140億ドル以上のデジタル資産を保有しています。また、DAOの拡大はCompoundやMakerDAOといった大手DeFiプレイヤーに限った話ではありません。小規模なDAOも出現し、広がりを見せています。昨年最も人気を博したDAOの1つがConstitutionDAOで、米国憲法の貴重なコピーを手に入れるために、1週間足らずでおよそ4700万ドルを調達しました。

ConstitutionDAOは目的を達成できませんでしたが、このプロジェクトが主要なメディアで大きな反響を呼んだことは、このようなプロジェクト、そしてさらに大きなプロジェクトが今後数年のうちに現れることを示唆しています。ConstitutionDAOは、歴史的な文書を取得するためのDAOだったのか、一時的な資金調達の仕組みだったのかと疑問を持つ人がいるかもしれませんが、DAOがさまざまな業界に変革をもたらす可能性があることを示しました

DAOは音楽業界にも影響を及ぼしています。昨年5月、JennyDAOは最初のNFTであるSteve Aokiと3LAUのオリジナル曲を獲得しました。JennyDAOは、NFTのフラクショナルオーナーシップ※を提供するメタバースグループです。ConstitutionDAOの場合とは異なり、どのNFTを取得するかはメンバーが決定します。JennyDAOでは、Uniclyのスマートコントラクトを利用してNFTの管理を実施しています。

※フラクショナルオーナーシップ:1つのNFTの所有権をスマートコントラクトの技術を利用して分割し、複数のユーザーが共同所有すること(例:BAYCの記事

成長の軌道

2022年は、DAOの参加者数と資金調達額の観点から見て、さらに成長する年になるかもしれません。DAOの成長は、金融、医療、芸術、法律などの従来のアプローチの手法を覆し始めています。(なお多くの人が誤解していますが、多くのDAOは、資金調達をする組織ではありません)。

また、DAOは、世界中の人々が同時に複数のプロジェクトの意思決定プロセスに参加できるようにすることで多様性の問題を解決し、今後数ヶ月の間に分散型環境を統治するツールとして、さらに利用されていくことでしょう。

人工知能への転換

人工知能が進むべき道を示してくれると考えます。というのも、DAOは著しく台頭したものの、その潜在能力を最大限に発揮する妨げとなるヒューマンエラーに悩まされ続けています

汎用型AI(Artificial General Intelligence: AGI)は、人間の代わりにタスクを実行することで、より良い道を提供することができるかもしれません。言い換えると、AGIは、人間のような柔軟な思考と推論を、瞬時の数値計算やその他のコンピュータの利点と組み合わせて、より良い意思決定を行うことができると考えます

究極的にDAOのゴールは、人間の階層的な管理なしに機能することです。AIを利用したDAOでは、人間のバイアスを排除するために、コミュニティの参加者は、意思決定プロセスにおいて彼らを代表するAIエージェントを選択します。選抜されたAIエージェントは、自分たちの製品やサービスを作り、それを販売し、その利益を参加者に還元するために、自律的に協力して最適な意思決定を行うことになるのです。

多くのDAOは、ブロックチェーンやその他の新技術の恩恵を受けながら、今後数カ月から数年のうちにこの改良型モデルに移行していくと思われます。将来的には、多くのDAOが人間による制御から自動化に移行すると思われます。そうなれば、DAOはAIやブロックチェーン、その他の新興技術をフルに活用して、さらに効率化することができるようになるでしょう。

AIを利用したDAOは、人間の偏見やミスを排除することで、コスト面でもメリットがあると思います。真の意味で自律した組織(生物)となり、より良いビジネスの方法を生み出すという本来のDAOのビジョンを実現することになるでしょう。

おわりに

いかがだったでしょうか。こちらの文章を書かれたMarcello Mari氏は、SingularityDAOというDeFiとAIを組み合わせたプロジェクトに所属しているということもあり、少しAIに寄った考え方が強い印象を受けました。ただ、今後DAOがさらにDAO化していくためには、人間以外の力を借りた方がベターな場面が多く出てくるのも現実なのかと思いました。

また、個人的にはDeFiのプロジェクトを運営するような営利目的のDAOと、ある種、社会人サークルのような非営利のコミュニティとしてのDAOの2パターンが存在している印象です。DAOの議論をするときには、DAOの定義や前提条件をしっかり確認することが必要ですね。

以上、DAOについての考察記事の紹介でした。またDAOについても今後の行く末を追っていきたいと思います。

※なるべく読みやすいように意訳などをしておりますので、もし間違っているところがありましたら、Twitterなどでご連絡いただけると助かります。

【考察】Play to Earnの問題点と解決策

こんにちは、薬学生です。本日は、Play to Earnについてのお話です。先日以下のPlay to Earnに関する考察記事を見かけました。私自身、いろいろな情報を見聞きする中で、Play to Earnが発展していくためには課題がある…

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はじめに

こんにちは、薬学生です。

本日は、Play to Earn(ゲームを遊んでお金を稼ぐ)についてのお話です。

先日以下のPlay to Earnに関する考察記事を見かけました。私自身、いろいろな情報を見聞きする中で、Play to Earnが発展していくためには課題があるなぁと漠然と感じており、理解を深めたいと考えていました。そのため今回は、こちらの記事を和訳しつつ学習しましたので、皆さんにも和訳をご紹介いたします。

CoinDeskのツイート 2022/02/24

イントロ

昨年、ゲームにおける新しいカテゴリーが、テック系、クリプト系、投資家の間で大きな関心を集めました。P2E(Play-to-Earn)の背景にあるテーゼは明確でよく知られています。それは『トークンやNFTを含むブロックチェーンベースの報酬のおかげにより、プレイヤーがゲームをプレイすることで、収入や資産を獲得することができる』ことです。

初期参入者のAxie Infinity(Sky Mavis)、Blankos Block Party(Mythical Games)などがユニコーンの評価額で数億円を調達し、投資が殺到しました。またスタートアップから大手スタジオ(Zynga、Ubisoft、Amazon)まで、多くの製作会社が参入を示唆しました。クリプトマキシマリスト達は、誰もがこのようなゲームで「研磨」することで生計を立てることができる未来について熱狂しました。

ゲームプレイヤーが自分の時間やゲームに専念することに対して金銭的報酬を得られるという前提は非常に重要です。P2Eは、不平等を減らし、何百万人もの人々にリスクなしで暗号資産をもたらし、ユニバーサル・ベーシック・インカムのようになり得る、そんな社会の役に立つ強力な力を持つ可能性があります。

しかし、現在、多くの人が、P2Eが利益よりも害をもたらす危険性のあるポンジスキームやピラミッドスキーム(ねずみ講)ではないかと疑問視しています。P2Eの真の可能性を引き出すためには、そのような懸念が生じる原因を理解し、それに応じてゲーム設計を改善する必要があります。

現状:誰かが家を失うまで楽しんでゲームをする

現在のP2Eは、プレイで稼ぐというより投資というのが現実です。プレイヤーはまずNFTを購入したり、第三者のギルドにお金を払ってNFTを借りたりするために、高くて数千ドルもの出費をしなければなりません。そして報酬を稼げる状況を継続させるためには、将来のプレイヤーたちがさらに支出をしなければなりません。これが永遠に続くのです。

大馬鹿理論(The Greater Fool Theory)によれば、このような動きは良い結果を生みません。市場心理の変動は、資本を崩壊させる可能性があります。例えば、この記事を書いている時点で、クリプト市場は急激に下落しており、それに伴い、人気のP2EゲームAxie Infinityで使用されている2つの主要トークン(AXSとSLP)の価値が下落しています。

Axie Infinity(AXS)/Smooth Love Portion(SLP) – USD

”稼ぎ”がトークン価格の騰貴に依存している以上、相場が下がれば、プレイヤーはすべてを失うことになります。これが現在のP2Eゲームなのです!

P2Eのモデルでそのようなことが起こりうるというのは、直感に反することです。そして、このようなゲームの開発者が(たとえ善意をもった人々であったとしても)、プレイヤーが負うリスクや潜在的な損失の可能性にもかかわらず、何十億もの収益を上げることができるというのは問題です。

Web3、ブロックチェーン、分散化が現代の偉大な金融平等化であるとい言いますが、私は本当にそう信じています。自動化、世界的な不平等、中央集権的な権力構造への懸念が高まる中、P2Eは、普通の人々が自分の時間やゲームに専念することをもって創造に貢献した価値を獲得し、共有できる方法はないかと問いかけています。

しかし現実には、ほとんどのP2Eゲームは、多くの個人プレイヤーを犠牲にして、中央のオペレーターに利益をもたらしているのです。これは、Web3のアンチテーゼです

提案:P2Eゲーマーの権利に関する宣言

Web3は基本的に、報酬を関係者間で公平に分配することを目的としています。真のWeb3アプリは、すべてのステークホルダー(エンドユーザー、プレイヤー、パートナー、チームメンバー、サプライヤー等)が公平に評価され、報酬を得られるようにしなければなりませんが、利益追求が唯一の目標の場合、偶然で結果的にそのような公平な仕組みになることはありません。

これは、P2Eが慈善事業でなければならないことを意味するものではありません。またゲームは、何よりも、プレイして(理想を言えば、見て)楽しめるものでなければなりません。そうでなければ、いくら報酬を払ってもプレイヤーを引き留めることはできません。しかし、エンドユーザーの貢献度と幸福度を誠実に評価するための手段を講じることが、Web3のゲームをWeb2のゲームよりもはるかに優れたものにするのです。

以下の4つのプレイヤー・ファーストのデザイン原則は、より持続可能でインパクトのあるP2Eエコシステムを保証し、Web3の理想に沿うものと考えます。

  1. 完全に無料で遊べること
    ゲームをプレイすることは、収入を得るための支出や投資と切り離さないといけません。支出や投資ができるゲームも悪くないですが、そうすることでゲーム内で有利になるようなことはあってはいけません。Pay to win(課金することで勝てる)の仕組みは最悪です。ゲームの楽しさや持続性を失わせ、資本をリスクにさらすことができない多くの人々を排除してしまいます。
  2. 極めて公平であること
    P2Eゲームは、複数のプレイヤー、競合する利益、有限なリソースを持つ経済システムです。誰がどれだけパイを奪えるかを決める仕組みは、公平でなければならず、すべての参加者が同じ土俵に立たなければなりません。真の経済効果を得るためには、年齢、性別、技術的知識、文化に関係なく、誰でも学習でき、遊べ、適度に勝てるゲームである必要があります。そして、チートできないものでなければなりません。
  3. 完全に透明であること
    すべての主要なフィナンシャルデータはオープンに共有されるべきです。システムによってどのようにお金が生み出され、どのように分配され、獲得されるかは明確であるべきです。報酬がプレイヤーに公平に分配される限り、信頼、エンゲージメント、収益機会を高めることができます。
  4. 明確に非中央集権的であること
    ブロックチェーンは、プレイヤーとデベロッパーの両方に利益をもたらすように使用されるべきです。例えば、ゲームの結果や取引はチェーン上でオープンに検証できるようにすることで、プレイヤーがゲームの所有権やガバナンスに有意義に関与できるようになります。

まとめ:P2Eの明るい未来

楽しいゲームを装った投資スキームの乱立は、災いのもとです。特に、P2Eの普及が進んでいる脆弱なコミュニティや発展途上国では、プレイヤーや経済までもが大きな損失を被る可能性があります。一方、企業は、すでに不信感を持たれているこの業界に、さらなる懐疑の目や規制介入を招くリスクがあります。今こそ、初期の取り組みからP2Eを学び直し、軌道修正する機会なのです。

Web3について人々は大げさなことを言いますが、分散化は非常に重要な目的です。産業界が団結し、公正かつ誠実にすべての人のために利益のバランスをとるシステムを構築するとき、P2Eは現実のものとなります。誰もが勝つことができるのです。そして、そうしなければならないのです。

おわりに

いかがだったでしょうか。こちらの意見には、抜けているところ(例えば、無料プレイできるようにするのであれば、報酬はどのような仕組みで生み出せるようにするべきかといった、具体的な解決策)もありますし、筆者の主張が必ずしも正しいとは限りません。

まだ黎明期であるPlay to Earnを各自が学び、考えることで、Play to Earnが発展していったらいいなと考えています。

※なるべく読みやすいように意訳などをしておりますので、もし間違っているところがありましたら、Twitterなどでご連絡いただけると助かります。

【超基礎】DYORハンドブック

こんにちは、薬学生です。みなさん、DYORしていますか?ここでDYORって?と思った方、残念ながらDYORが足りていないのではないかと思われます。DYORとは…

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はじめに

こんにちは、薬学生です。みなさん、DYORしていますか?

ここでDYORって?と思った方、残念ながらDYORが足りていないのではないかと思われます(仮想通貨に触ったことがなく、たまたまこのページに辿り着いた方は対象外です)。

DYORとは、Do Your Own Reseachの略で、『自分で調べなさい』という意味のクリプト界隈で多用されるスラングです

本日、たまたまTwitterで以下のツイートを目撃し、Polygenが執筆したDYORに関する解説記事を読みました。こちらの記事がとても大事な内容となっていましたので、今回はそちらの記事の内容を和訳したものを紹介していきたいと思います。

PolygenのDYORハンドブックに関するツイート 2022/02/21

全部を読む時間がない方向けに、以下に簡単なまとめを載せておきます。

  • トークノミクス、運営チーム、投資家(VC)、ロードマップ、SNS、コミュニティの様子をチェックする。
  • ビデオを見たり、ポッドキャストを聞いたり、ニュースレターを購読したり、できる限りのことを学び、わからないことは何でもググる。
  • 公式コミュニティで質問する。
  • Degenにならない。
  • 自分以外の人のリサーチを信用しない。

それでは詳しく見ていきましょう。

徹底的にDYORをする13のポイント

1.自問自答してください
あなたが投資したいプロジェクトは、付加価値を生むのでしょうか?それを知るには、次のような方法があります。

  • ホワイトペーパーとドキュメントを隅々まで読む。
  • コミュニティやユーザーにとっての価値を示すポイントを探す。「そのトークンは有用ですか?そうならば、その理由は?」
  • 何かわからないことがありますか?コミュニティに参加して聞いてみてください。アドミンがどれだけ協力的で知識があるかを知る良い機会です。
  • トークノミクスを理解する。トークンを購入した場合、トークンはロックされ、一定期間後に支払われるのでしょうか?これは、購入を判断する上でとても重要です。

2.プロジェクトはすでに始動していますか?
CMC(CoinMarketCap)やCoinGeckoを開いて、メトリックを確認しましょう。他の類似のプロジェクトやトークンを検索し、そのトークンのメトリックがどのように異なるか、または優れているかを理解します。

3.オープンソースですか?
もしそうなら、彼らがコードに変更を加えている回数を必ず確認してください。オープンソースの利点は、常に改善の余地があることです。

4.そのプロジェクトは、文字通りトークンを発行しているだけではないか?現時点でプロダクトがなく、過度に誇張したロードマップがあるだけではないか?
もしそうなら、コミュニティや開発者と話して、何が行われていて、何がまだ行われていないのか、ユーザーがTest Netで試すことができるのかを理解しましょう。

5.誰がそのプロジェクトを支援しているのか?
投資家やアドバイザーを探してみてください。ググってみてください。彼らが支援しているということは、たいてい彼ら自身もデューデリジェンス(投資先の価値やリスクなどの調査)を行い、お金と時間を投資する価値があると考えているということです。

6.プロジェクトチームを調査する。
Linkedinで彼らの経歴、他のプロジェクト、実務経験などを確認する。また、誰が彼らについてリファレンスを書いているかも確認することができます。

7.すべてを分析する。
以下の手順で分析しましょう。

  • あなたが投資しているものが仮想通貨である場合、現在の供給量(Current Supply)を調べます。
  • トークノミクスとバーン・ベスティングスケジュールを理解する(該当する場合)。
  • トークンのアロケーションとその目的、そしてロック解除後のオプションとしてステーキングのようなものがあるかどうかを確認します。
  • ホワイトペーパーやドキュメントを活用してください。この段階で、現在と将来の時価総額を確認し、他のプロジェクトと比較することができます。高すぎる場合は、最終的に価値が下がると予測できます。
  • プロジェクトのロードマップに多くの注意を払い、それが意味をなしているか、どの程度進んでいるかを確認します。これは、チームとその締切を守る能力を示す良い指標となります。
  • 古いロードマップをチェックし、目標を達成したかどうか、達成できなかった場合はその理由を確認しましょう。
  • SNSのチャンネルや、提携しているコミュニティグループ、さらにコミュニティが作成した非公式なグループにも目を通しましょう。そうすることで、メンバーが使う戦略や心情を理解することができます。

8.ブロックエクスプローラーで詳細を確認する。
取引量/ボリュームが最も多いアドレスを検索して、それについてチームに質問することができます。これは、もしチームが資金調達することを決定し、保有するトークンを売ることになった場合、トークン価格がどうなるかを理解するために必要です。誰もパニック売りを望んではいません。

9.ガバナンス(提案に対する投票)を唯一の目的とするトークンに投資することを考えている場合の注目ポイント

  • 競合のガバナンストークンと時価総額とTVLを比較してください。TVL比率が高ければ高いほど、必ずしも議決権に活用するつもりのないDegenや投機家が主に保有していると考えることができます(つまり、トークン価格が自分にとって十分高くなったらキャッシュアウトするでしょう)。
  • ガバナンストークンでは、価格ではなく、ユーティリティが価値の原動力となることを望んでいます。同じことが、ほとんどのプロジェクトのトークンにも当てはまります。

10.プロジェクトやプロダクトは監査されていますか?
もしそうなら、どの監査機関が監査したのか?

11.攻撃やハッキングが試みられたり、成功したことはありますか?
その場合、プロジェクトはその後どのように反応し、運営を存続したのでしょうか。例えば、監査の強化、ユーザーの損失の補填、攻撃を受けた脆弱性への即時対応、プロダクトやコードの更新の推進など、良い例を探してください。

12.トークンをロックまたはステークしなければならない場合、引き出し手数料を確認し、何らかの方法でそれをヘッジできるかどうかを確認する。

13.トークンに投資する場合、どのCEXで購入・引き出しができるかを確認する。
ほとんどのCEX(中央集権型の取引所)は、ユーザーを保護するために、リスティング時にデューデリジェンスを綿密に行います。また、万が一の場合に法定通貨に交換できるようにしておくと良いです。

DYORをする上でやってはいけないこと

さて、ここまでで主要なポイントをカバーしましたが、次は自分で調査する際に絶対にやってはいけないことに焦点を当てましょう。

  1. ミームコインで大儲けした仲間に言われて、暗号通貨に投資するのは絶対にやめてください。常に二重、三重のチェックを行い、すべての意見を話半分に受け止めてください。
  2. YouTuberやTwitterのインフルエンサーは、信じられないかもしれませんが、無意味なトークンを売り込むためにお金をもらっています。『INSANE TOKEN 🚀 2日で1000倍 😲』のようなキャプションで明らかにランダムなプロジェクトを宣伝する人は信じてはいけません。中には、時価総額の低いトークンを買い占めてそれを宣伝し、信者が買い占めたところでそれを売り抜ける人もいる。何度も言いますが 誇大広告を信じないでください。
  3. 組織的な「パンプ・アンド・ダンプ」に引っかからないでください、繰り返します。これらの計画は通常、SNSで「月に行く(go to the moon)」トークンのリストを大々的に宣伝し、FOMO(Fear Of Missing Out)を作り出し、そしてフォロワーが購入したタイミングで売り抜けるというものです。基本的にはYouTuberと同じだが、より大規模で組織的なものです。
  4. 仮想通貨の背後にある計算(calculations)を無視することはできません、失望に備えましょう。DeFiでは、多くの初心者が、1000倍で月に届くという憶測のもとに、低価格のトークンに誘われてやってくるのを目にします。現実には、暗号の価格はそのようには動きません。このようなサイトを使って、新しいトークンの「マーケットキャップの可能性」を計算し、よりよく理解することが代わりになります。

DYORをする上でやること

  1. 仮想通貨投資家やトレーダーになるチャンスをつかむには、まず業界で使われる基本的な用語や専門用語を理解することが非常に重要です。これには以下が含まれます。
  • ブロックチェーンとは何ですか?
  • DeFiとは何ですか?
  • ステーキングとは何ですか?
  • 流動性プールとは何ですか?
  • スマートコントラクトとは何ですか?

もしこれらの答えがわからないのであれば、まず調べ始めて業界を理解するようにしましょう。また、前に進む前に「ビットコイン・ホワイトペーパー」を読むことをお勧めします。

  1. どのクリプト、プロトコルを研究したいのかを決めたら、その競合を調べましょう(例えば、Polygonを研究している場合、Binance Smart Chain、Solana、Avalancheなどの他のチェーンを調べ、それらのクリプトやプロトコルとあなたが投資しようとしているものを比較することから始めるとよいでしょう)。
  2. 投資しようとしているクリプトやトークンの何が問題なのか、何が弱点なのか、なぜ弱点なのかを考えてください。
  • 実用性や採用性に欠けていませんか?それがどれくらいかかるかの目安はありますか?ボトルネックは何ですか?
  • もしそれがプロトコルトークンであれば、その計画はどのバージョンにあるのか、またロードマップを満たしていないのであれば、その理由は?
  • それはあまりにも中央集権的ではないですか?もしそうなら、それを分散型にする計画はあるのか?その計画はいつ完成し、どのように実現するのでしょうか?
  • 開発者が開発し続けるのに十分な資本があるのですか?もしそうでなければ、開発者はプロジェクトを放棄するかもしれません。
  1. 私たちのお気に入りのアドバイスですが、常に『(コイン名)+詐欺(scam)』やチームメンバーや投資家を入力してグーグル検索してください。もし何か出てきたら、本当のところはどうなのかを調べてみてください。
  2. 開発者チームを徹底的に調べる。彼らは匿名ですか?ソーシャルフットプリント(Linkedinなど)を持つ実在の人物ですか?

このガイドがあなたの投資の旅に役立つことを願っています。また、「[memecoin]に投資すべきかどうか」を尋ねに来た人たちにも教えてあげてください。
皆さん、ご安全に。

おわりに

以上、DYORの解説でした。いかがだったでしょうか?私自身、ここまで徹底できているかと言われるとできていない点も多いなぁと感じました。

もちろん、人によってDYORのやり方は違うと思いますが、ここで紹介されている内容を少しでも参考にして、より失敗しないDYORのスキルを磨いていきましょう!

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